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活躍する社員

セイノーインドモービルロジスティクスサービシーズ 内藤取締役、田邉取締役(2020年09月30日)

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       日本から遠く離れた南半球のインドネシアに拠点を構えるセイノーインドモービルロジスティクスサービシーズ(以下、    SILS)で、海外駐在員として働いている日本人社員がいる。海外と日本では異なる点が多々あり、その環境に慣れるのは容易  ではない。もし、あなたがそのような環境で働くことになり、言語、考え方や価値観が異なる相手と共に成果をあげようとす  るなら、どうしますか?今回の風が吹くでは、SILSに勤めている内藤取締役と田邉取締役に、海外での業務、環境に適応する  秘訣を伺いました。

セイノーインドモービルロジスティクスサービシーズ 内藤取締役、田邉取締役 【Profile】
内藤 靖夫
(写真左)
セイノーインドモービルロジスティクスサービシーズ
(兼セイノーインドモービルロジスティクス)取締役
西濃運輸でロジスティクス部部長補佐や営業管理部部長を歴任した後、2015年9月にインドネシアへ出向し、会社の設立から現在に至るまで、約5年間SILSに勤務。現在は、SILSの取締役として業務執行全般、コールドチェーンの営業・業務、サリムグループに対する物流業務全般の助言、自動車学校の運営等を行っている。



田邉 智行(写真右)
セイノーインドモービルロジスティクスサービシーズ取締役
ロジスティクス部勤務から東京物流センター・センター長を経て、2019年6月にSILSへ出向。約1年が経ち、現在は業務改善全般、安全指導、施設整備、生産性・月次レポートのデータ分析、自動車学校の運営や決算業務を行っている。


セイノーインドモービルロジスティクスサービシーズ 内藤取締役、田邉取締役 インドネシアで働き始め、苦労したことはありますか?

内藤:インドネシア人の特に男性が時間にルーズで、遅刻の   常習犯ですね。こちらのスケジュールが成り立たな    い。それも役職が高くなればなるほどその傾向が強    く、他社では半日経っても出てこない人もいますよ。   日本人は、渋滞をしていたら遅刻をしないように早く   出発しますが、インドネシア人は渋滞していようが普   段通りに家を出るようです。

田邉:会議の時間が何時からと決まっていても、時間通りスタートしないことも日常茶飯事ですね。そのため私は、時間   にルーズな点はインドネシアの習慣として理解し、時間に遅れることを常に想定しながら、計画を立て行動するよ   うにしています。

内藤:すごいね。私は許せないので、遅刻する人をチェックし、役員の中で共有しています。言わなくなると「守らなく   てもいいんだ」と、すぐにタガが外れるので、ずっと言い続けています。

田邉:その他では言葉の壁がありますね。インドネシア語と英語と日本語をごちゃ混ぜで会話しています。言葉以外は、   食あたりはつらかったですが、それほど苦労はしていません。インドネシアに来たら、その場所に染まるしかな    いので、大事なところだけはぶれないようにしながら、こっちの色に染まろうと思っています。

内藤:肌の色は、かなり染まっているよね(笑)

田邉:そうですね、もともと黒いですが、最近はインドネシア人より黒いです。


セイノーインドモービルロジスティクスサービシーズ 内藤取締役、田邉取締役日本と似ていると思うことや、取り入れたいと思うことはありますか?

    内藤:大多数を占めるイスラム教徒の道徳観は、日本人と似てい   るように感じます。あいさつをする、嘘はダメ、家族や   親戚をとても大切にしている点です。大家族主義的なと   ころがあって、世話焼きな人も多く、インドネシアに来   た当初は食べ物を周りのスタッフから困るほどいただき   ました。
   一方でインドネシア人の物事をあまり考え過ぎず、すぐ   に行動に移していくところは見習いたいですね。そのた   め、仕事のスピード感はあります。ただし失敗も多く、   でもすぐに修正して、違う考え方でまた行動に移してい きます。このPDCAを回すスピード感は良い点であると思います。

  田邉:そう、スピード感はありますね。あとはシステムを構築して、人のスキルを補うのが得意です。うちの会社の例で言う  と、トラック一台ずつをグーグルマップ上に映し、どこを走っているのか、スピード違反をしていないか、確認できる  ものがあります。このシステムはお客さまにも好評です。

  内藤:この国では、まだあまり即配性は重視されていなくて、100個預けたものが確実に100個届けば、特にクレームにはなら     ないんですよ。しかし、最近では、お客さまの求められるレベルも上がり、このシステムでトラックの現在地を見たお     客さまから、商品を早く届けて欲しいという要望が増えてきました。

   また女性経営者・管理職は、日本より多いように感じます。インドネシア人の女性は男性よりも総じてしっかりし   ていて、ホスピタリティが高い。そのためか、女性が経理・財務や、営業をしていることが多いです。産休もしっ   かり取れますし、保育施設はないものの両親やベビーシッターが子どもの面倒をみてくれるので、産後の復帰が早   く驚かされます。

セイノーインドモービルロジスティクスサービシーズ 内藤取締役、田邉取締役

今後の自分自身の役割、貢献していきたいことを教えてください。

  内藤:「輸送立国」、両国に貢献できればと考えています。  インドネシアの物流は、私が入社したころの日本より  もかなり遅れていて、まだまだ非効率な輸送をしてい  ます。そこをもっと効率化していき、ひいてはインド  ネシアの経済発展に貢献していきたいと考えていま   す。同時に事業の継続性も確保できるように現地のス  タッフを、プロフェッショナルな人材に育成していく  ことを目指しています。

  田邉:内藤さんがおっしゃる通り、人の教育をしていかなけ  ればならないと考えています。ある方から、「海外駐在員は何年か経てば、帰国してしまう。だからこそ、現地のス   タッフに自分自身が学んできたこと、持っているものを伝えられるかが大事な仕事だ」と話を伺い、その言葉を肝に銘  じています。一緒に仕事をしている仲間たちに、自分が西濃運輸で学んできたこと、仕事のノウハウ、考えや経験を伝  えていきたいですね。

※2人が着ているのは、インドネシアの伝統的な民族衣装「バティック」で、会社や冠婚葬祭などの正装として用いられて います。毎週金曜日はバティックを着て業務を行っています。


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